将棋のルール

将棋の基礎知識

将棋の初期配置
       
         
         
         
       

将棋は先手と後手に分かれて1手ずつ交互に駒を動かしながら、先に相手の玉(王)を詰ます(身動きをとれなくさせる)ことを目指すゲームです。途中で取った相手の駒を自分の手駒として使うことができます。

縦横9マスずつの将棋盤を使い、歩、香車、桂馬、銀、金、飛車、角、玉の8種類の駒を使って戦います。古代インドのチャトランガというボードゲームが少しずつ姿を変えて日本に伝わり、現在の将棋として発展したといわれています。

駒の種類と動かし方

以下、ピンクのマスが移動可能な場所を表します。

歩(ふ)
相手方向(前方)に1マスだけ進むことができます。
相手側から数えて3段目まで(敵陣)のマスへ進んだ歩は、駒をひっくり返して『と金』に成ることができます。『と金』の動きは金と同じです。
歩の動き
         
         
         
         
        
         
         
         
         
と金の動き
         
         
         
         
        
         
         
         
         
香車(きょうしゃ)
他の駒にぶつかるか盤面の端に到達するまで、前方にまっすぐ進むことができます。
敵陣へ進んだ場合、『成香(杏)』に成り、金と同じ動きをすることができます。
香車の動き
         
         
         
         
         
         
        
         
         
成香(杏)の動き
         
         
         
         
         
         
        
         
         
桂馬(けいま)
相手方向に2マス進んだマスの左右どちらか1マスへ、他の駒を飛び越えて移動することができます。
敵陣へ進んだ場合、『成桂(圭)』に成り、金と同じ動きをすることができます。
桂馬の動き
         
         
         
         
         
         
        
         
         
成桂(圭)の動き
         
         
         
         
         
         
        
         
         
銀(ぎん)
左前方、正面前方、右前方の3マスと、左後方、右後方の2マス、計5マス動ける駒です。
敵陣へ進んだ場合(敵陣から離脱した場合を含む)、『成銀』に成り、金と同じ動きをすることができます。
銀の動き
         
         
         
         
         
         
        
         
         
成銀(全)の動き
         
         
         
         
         
         
        
         
         
金(きん)
左前方、正面前方、右前方の3マスと左右2マス、真後ろ1マスの計6マスへ移動できます。
敵陣へ進んでも成ることはできません。
金の動き
         
         
         
         
         
         
        
         
         
飛車(ひしゃ)
前後左右方向へ他の駒にぶつかるか盤面の端に到達するまで直進することができます。
敵陣へ進んだ場合(敵陣から離脱した場合を含む)、『竜王(竜)』に成り、飛車の動きに加えて斜め方向へ1マスずつ動けるようになります。
飛車の動き
         
         
         
         
        
         
         
         
         
竜王(竜)の動き
         
         
         
         
        
         
         
         
         
角(かく)
斜め方向へ他の駒にぶつかるか盤面の端に到達するまで直進することができます。
敵陣へ進んだ場合(敵陣から離脱した場合を含む)、『龍馬(馬)』に成り、角の動きに加えて上下左右へ1マスずつ動けるようになります。
角の動き
         
         
         
         
        
         
         
         
         
龍馬(馬)の動き
         
         
         
         
        
         
         
         
         
玉(ぎょく)
王将です。全方向へ1マスずつ動くことができます。
自分の玉を守りながら敵の玉を詰めることが将棋の目的です。玉は成ることができません。
玉の動き
         
         
         
         
        
         
         
         
         

駒を取る・打つ

移動可能なマスに相手の駒がある場合、移動しながらその相手駒を取って自分の駒台へ置きます。

駒台に持ち駒がある場合、自分の手番で駒を盤上へ置く(打つ)ことができます。成り駒(裏返した駒)を取っても打つときは表にした状態でしか使えません(と金を取っても打つときは歩)。

持ち駒は基本的に好きなところへ打つことができるので、同じ駒でも持ち駒は盤上の駒よりも価値が高いといわれています。

あるマス(駒)へ盤上の駒が移動可能な状態を『駒が利いている』、『利きがある』のようにいいます。玉に対して相手の駒が利いている状態が『王手』です。

将棋の反則

二歩
自分の歩が既に置いてある列にもう一つ歩を打つことはできません。もし打ってしまった場合、反則負けになります。歩がと金になっている場合は、同じ列に歩を打っても二歩にはなりません。
千日手
同一の局面が4回現れた場合、引き分けとなります。ただし、王手の連続で千日手が成立した場合、王手をかけた側の負けとなります。
打ち歩詰め
持ち駒の歩を打って相手玉を詰ませた場合、反則負けになります。歩を進めて詰ませても問題ありません。
王手放置
自玉に王手がかかっている状態で相手に手番を回した場合、反則負けです。
単純に王手に気がつかず放置するほか、自玉を動かしたり、自玉を守っていた駒を動かした結果、自玉が相手駒の利きに入ってしまう場合などがあります。
二手指し
相手がまだ指していないのに指してしまった(二手続けて指してしまった)場合、反則負けになります。
移動不可位置への移動
ルール上進めない位置へ駒を移動させたり、成れない駒が成ったりした場合、反則負けです。
また、移動できなくなる位置へ駒を移動させること(相手側から見て1段目に歩や香車、1段目か2段目に桂馬を打ったり、成らないと動けなくなる位置へ移動して成らなかったりするようなケース)も反則となります。

将棋の勝敗・マナー

どうやっても王手から逃れられない状況に相手玉を追いやれば(詰み)、勝ちです。逆に自分の手番でどうやっても王手から逃れられない場合、負けです。

仮に相手玉がとれる状態で自分に手番の手番になることがあったとしても、その時点でルール上勝ち(相手の王手放置)なので、相手玉を本当に取って勝つことは現実的にはありません。

実際にはもう自玉の詰みが避けられないという状況を悟った方が降参して勝敗が決することが多いですが、少し劣勢になったくらいで早々に降参してしまうのはマナー違反です。「待った」(相手に手を戻してもらうこと)も基本的には嫌われる行為です。

また、圧倒的な勢力差で明らかに相手を詰めるのにわざと詰まさず、玉以外の駒を全部取りにいく(いわゆる全駒)ような戦い方は慎んだ方が良いでしょう。

対局開始時には「お願いします」、終了時には勝敗にかかわらず「ありがとうございました」と発声するのがマナーです。

碁を打つ』というのと同じだと思って『将棋を打つ』という人がたまにいますが、それを聞いて鬼の首を取ったかのように「間違いだ!」と無駄に大騒ぎする人もいますので、将棋は『指す』と言うようにしましょう。駒台の駒を盤上へ置く(打ち込む)ことは『駒を打つ』といいます。

手番と駒落ち

実力が離れた人同士でも、上手がいくつかの駒を使わない(駒落ち)ことで実力差を埋めて対局を楽しむことができます。

駒落ちをするときは、駒を落とした方(上手)が先手になります。

駒落ちまで行かなくともやや実力差がある場合、将棋道場などでは実力や段位が低い方が先手を持つのが一般的ですが、実力が互角の場合には振り駒を行って先手を決めます。

振り駒をするときは歩を五枚(又は簡易的に行う場合は三枚)両手の中で軽く振り、盤上に落とします。

「歩」が「と」より多い場合、振った方が先手になるため、振り歩先(ふりふせん)と呼ばれます。

正式には上位の側が振り駒を行い、立ったり重なったりした駒は数えず、「歩」と「と」が同数の場合もう一度振ります。

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