チェスのルール

チェスの基礎知識

チェスの初期配置
        
        
        
        

チェスは8×8マスのボード上でポーン、ルーク、ナイト、ビショップ、クイーン、キングを使って戦うゲームです。市松模様の盤面が特徴的です。先手が白、後手が黒の駒を持ちます。

将棋と同様、紀元前550年頃にサンスクリット地方に存在していたチャトランガがルーツとされており、ヨーロッパへ伝わって16世紀頃にはほぼ現在のチェスの形になったといわれています。

駒の種類と動かし方

ポーン(歩兵・歩)
基本的に、相手方向(前方)に1マス進むことができますが、初めて移動する場合に限り、2マス直進することができます。
正面に敵駒がいても取ることができませんが、斜め前方1マスの敵駒を取ってそこへ移動することができます。他にアンパサンという特殊な移動が可能です。
相手側から数えて1段目まで(最終ライン)へ進んだポーンは、ポーン及びキング以外の好きな駒に昇格(将棋でいう『成り』)することができます。
ポーンの動き
        
        
        
        
       
        
        
        
駒をとれる場合
        
        
        
      
       
        
        
        
アンパサンによる移動(☆の位置)
        
       
      
        
        
        
        

※ ポーンは正面の相手駒を取れないが、斜め前方に相手駒がいる場合、それを取ってへ移動可能。

※ アンパサンは敵ポーンが2歩進んだ直後のみ可能で、図では初期位置(■)から一手で二歩進んだ敵ポーンの背後(☆)へ移動しながら敵ポーンを取ることができる。

ルーク(城)
将棋の飛車と同じように、前後左右方向へ他の駒にぶつかるか盤面の端に到達するまで直進することができます。また、後述するキャスリングという特殊な動き方があります。
ナイト(騎士・騎)
四方に対して将棋の桂馬と同じ動きで移動することができます(桂馬の移動できるマスが最大2個なのに対してナイトは最大8個)。桂馬と同様、他の駒を飛び越えることができます。
ビショップ(僧正・僧)
将棋の角と同じように、斜め方向へ他の駒にぶつかるか盤面の端に到達するまで直進することができます。
クイーン(王妃・妃)
前後左右斜め方向へ一直線に移動することができます。ルークとビショップの動きをすることができる強力な駒です。
ルークの動き
        
        
        
        
       
        
        
        
ナイトの動き
        
        
        
        
       
        
        
        
ビショップの動き
        
        
        
        
       
        
        
        
クイーンの動き
        
        
        
        
       
        
        
        
キング(王)
全方向へ1マスずつ動くことができます。キャスリングという重要な特殊移動も可能です。
キングの動き
        
        
        
        
       
        
        
        
キャスリングによる移動(☆の位置)
        
        
        
        
        
        
        
   

※ キャスリングはキング、(キャスリングする側の)ルークがともに移動していない場合のみ可能で、キングを2マス移動させた後に、ルークをキングが通過したマスへ移動させるという動きが一手で完了する。

※ クイーンがいた側へのキャスリングはクイーンサイドキャスリング、反対側へのキャスリング(こちらが一般的)はキングサイドキャスリングと呼ばれる。

駒を取る

ポーン以外の駒は、移動可能なマスに相手の駒がある場合、その相手駒を取りながら移動することができます。

ポーンは正面に駒がいるときは前進できませんが、斜め前方のマスに相手駒がいるときとアンパサンの時に限り、斜め前方へ移動することができます。

将棋と違い、取った駒を使うことはできません

チェスの反則・特殊ルール

アンパサン
ポーンの特殊な移動方法です。相手ポーンが初期位置から2歩前進して自分のポーンの真横に移動した場合、その直後の手番に限って相手ポーンが通過したマス(自分のポーンから見て斜め前方)へ移動して、相手ポーンを取ることができます。
キャスリング
キングを入城させる特殊な移動方法です。キングが左右いずれかへ2マス移動し、移動方向のルークをキングが通過したマスへ持ってきます。キング及び移動する側のルークが一度も動いておらず、キングとルークの間に他の駒がなく、かつキングが今いるマスにもキングが通過するマスにも移動先に相手駒の利きがないときにだけ行うことができます。
プロモーション
ポーンが最終ラインに到達して他の駒に昇格することです。ポーンとキング以外の好きな駒に成ることができます。将棋だとひっくり返せばよいのですが、ポーンはひっくり返すと立たないので少し困ります。
ステイルメイト
自分の手番でチェックはかかっていないものの、自殺手以外の手がない状態です。感覚的には負けのように思えますが、チェスではこの場合引き分けになります。
パーペチュアルチェック
千日手です。同一局面が3回出現するとで成立し、引き分けになります。
50手ルール
50手間のこう着状態、具体的にはポーンが一度も動かず、駒が取られることがなかった場合には引き分けを提案することができるというルールです。
その他
移動できない位置に移動したり2回攻撃したりというような、常識的に考えてダメなものはダメです。

チェスの勝敗

将棋で言うところの王手は『チェック』、詰みは『チェックメイト』です。相手にチェックメイトをかけることができれば勝ちです。

チェスは将棋と違って取った駒を打つことができないため、盤上の駒が極端に少なくなるとどうやってもチェックメイトすることができない状況になることもあります。このような場合は引き分けです。

プロモーションした時ポーンの代わりに使う駒

実際にチェスで遊ぶ場合、既にプロモーション時になりたい自分の駒が取られていれば、基本的にその駒を返してもらって使用します。

なりたい駒が相手に取られていない場合、自分のルークが取られていればルークを逆さに立てて代用したり、ポーンに目印を付ける、一マスにポーンを2つ置く、他のセットから駒を借りる、などの方法で対応してゲームを進行ます。

駒をひっくり返すだけで成ることができる将棋と比べるとこの点は少し不便に感じるかもしれませんが、昇格する駒の種類を自分で選べるという点がプロモーションの面白いところといえます。

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